カタログギフトの価格の内訳を丁寧に解説。システム料って何?グルメカタログでも軽減税率は適用されるの?
大変残念なことに、その通りでございます(泣)。カタログギフトは、商品を買って渡すだけの通常のギフトとは異なります。相手に一度冊子を手渡したあと、贈られた人が自分で注文するという仕組みそのものが分かりにくい。加えて、価格・値段・消費税。カタログギフトの金額の内訳が非常に分かりにくく、商品選びの段階でお客様を惑わせているのです。そこで、この記事では、カタログギフトの価格の内訳を丁寧に解説したいと思います!
カタログギフトの価格内訳。商品選びの難しさの8割は、商品名と価格のせい
カタログギフトの値段は、掲載商品のギフトの定価(本体価格)+システム料で決められています。
こういう話は、具体例を出した方が分かりやすいので、ハーモニックさんの商品をお借りして解説します。
テイク・ユア・チョイスというシリーズのフリージアという商品です。商品価格は、税込で3,080円とありますが、その価格の内訳を見ますと、
システム料:880円(税込)
とあります。
この「商品価格2,200円(税込)」というのが「本体価格(税込)」で、「システム料:880円(税込)」というのが「システム料(税込)」ですね。システム料は、メーカーやカタログのシリーズによって一定の金額に決まっている場合が多いです。
カタログギフトの本体価格って何?
カタログギフトの本体価格とは、カタログギフトに掲載されている商品の定価にあたる金額となります。ギフト本体の価格という意味で「本体価格」と表現しています。ここで、もっとも重要なのは、カタログギフトに掲載されている商品の定価は一律であるというのが、業界の暗黙のルールだということです。同じカタログに掲載されていれば、アクセサリーであっても、キッチン家電であっても、グルメ食品であっても定価は同じだということです。
ですが、実際にカタログギフトを眺めていると、高い商品、安い商品、いろいろな価格の商品があるように感じますよね。その「高い」「安い」というのは、市場価格での違いによるものです。本体価格とAmazonの最安値を比べたら、Amazonの方が安いでしょう。スケールメリットを効かせていますからね。
つまり、商品の定価は一律ですが、商品の原価は異なるわけです。Amazonで割引されている商品は原価が安いと考えてよいでしょう。カタログギフトからお得な商品を選びたいという要望をお持ちの方は多いですが、Amazonと比較するのはやめた方がいいです。不毛です。
カタログギフトのシステム料って何?
システム料とは、カタログギフトのシステム利用料です。
システム料とは、お客様のもとにカタログギフトをお送りし、ご注文いただき、ご希望の商品をお届けするまでに必要な諸経費を指します。 (ハーモニックから引用)
具体的に言いますと、例えば、カタログギフトの贈り先様のお名前と申し込みハガキにある番号を管理したり、カタログギフトの申し込み番号と商品申し込みの状況を管理したりといったデータ管理システムの利用料であったり、カタログ冊子の印刷費、あいさつ状、化粧箱、商品お申込ハガキ代、贈り先様が商品を注文した時の送料などにあたるものです。
雑貨などがメインのカタログギフトはシステム料が税込880円とされる場合が多いですが、グルメタイプのカタログギフトは税込1,100円とされるケースが多いです。グルメカタログの方がシステム料が高くなりがちなのは、グルメ商品はクール便で贈り先様にギフト商品をお届けするケースが多いので単純に送料が高くかかるからでしょう。
カタログギフトは、贈り先様が商品を申し込んではじめて、ギフトが渡ったとみなせる仕組みなので、きちんとデータ管理をして、お届けするというシステムの利用料は、カタログギフトの肝といえる部分です。「システム料をいただく」というのは、カタログギフトメーカーの責任の表明にあたるわけです。
逆に、システム料をとっているのに、アフターフォローで手を抜く会社はカタログギフトから手を引くべきです。(ここで手を抜いている企業名をはっきり書くと、まじで訴えられるので、アフターフォローが良い会社だけ取り上げます。)ハーモニックのアフターフォローは素晴らしいですよ!
カタログギフトの価格内訳まとめ
カタログギフトの値段は、掲載商品の定価(本体価格)+システム料で決められています。また、一冊のカタログに掲載されているギフト商品の定価は一律です。
税抜2800円コースのカタログギフトの価格の内訳が、本体価格2000円+システム料800円だとします。このカタログギフトに掲載されている商品の定価はすべて、2000円(税抜)で統一されているということです。定価2,000円の商品なんて世の中にごまんとある訳ですから、その中から数百点の掲載商品をどのような基準で選んでくるかは、メーカーの腕の魅せどころですね。
価格内訳のもうひとつは、システム料です。このシステム料は、冊子の印刷代や配送料のほか、トラブルがあった時に対応を含めたアフターフォローサービス利用料などが含まれています。多くのカタログギフトのシステム料は税抜800円の場合が多いですが、グルメ系カタログギフトの場合、税抜1000円のケースが多いです。これは、グルメカタログギフトの場合、冷蔵・クール便を使う必要があるため、送料が高くなっていることが理由だと考えられます。
逆に、システム料が税抜600円以下と安い場合もあります。これは、アフターフォローサービスが充実していないことの裏返しです。トラブルなくギフトの受け渡しができるなら問題ありませんが、万が一、申し込み忘れるとカタログギフトが紙切れになってしまうケースも考えられます。最近では、保証機能をオプションで申し込みすることで、期限後でも使えるようにするサービスを出している企業もあります。
商品選びの難しさの8割は、商品名と価格のせい
ハーモニックさんのテイク・ユア・チョイスのように、商品名が「フリージア」だとか「リリー」だとか、分かりやすい名前が付けられていたら、間違いは起こりにくいのですが、世の中には、そうではない商品がたくさんあります。
例えば、販売店オリジナル商品として掲げられることが多い「プレミアムカタログギフト」というやつです。プレミアムという名前を付けることで高級感を感じさせる人気のカタログギフトです。さて、こちらの商品は、「プレミアがつく」ような「稀少さ」「特別感」のある商品ということで、カタログの表紙画像を伏せてシークレットにしているケースが多々あります。販売店オリジナル商品といっていますが、カタログギフトの仕組みは簡単に自社で用意できるものではありませんので、どこかのカタログギフトメーカーと連携して商品にしていると考えてよいでしょう。
プレミアムカタログギフトであっても、3800円、5800円、10800円といった「本体価格」の違いによる価格の違いがあります。その違いを表現するためには、商品名に「●●円コース」と名付けるしかないのです。この「●●円コース」は、税抜き価格で表現されていることが多いです。その結果、下記のような説明文ができあがります。
商品価格:2,200円(税込)+システム料:880円(税込)
税込価格:3,080円
商品価格:2,200円(税込)+システム料:880円(税込)
税込価格:3,080円⇒10%割引!税込2,772円!
カタログギフトあるあるですね!
当サイトでは、この分かりにくさをできるだけ回避するため、価格表記を税込価格で統一しています。
カタログギフトの消費税は?グルメカタログであっても軽減税率は適用されません
カタログギフトは、他のあらゆる商品と同様に、消費税の課税対象です。雑貨系のカタログギフトであれば、10%の消費税率が適用されることは、すんなりとご納得いただけるでしょう。誤解を招きやすいのが、グルメカタログギフトですね。
残念ながら、適用されません。カタログギフトはすべて、消費税率10%です。なぜなら、カタログギフトという商品は「カタログの中から贈り先様が選択した商品を手配するギフトサービス」であるため、「飲食料品の譲渡」に該当しないと考えられているからです。
これは、食料品のみを掲載したグルメカタログギフトであっても、贈答サービスの提供と考えられるため、軽減税率8%の適用対象となりません。
参照文献:国税庁の消費税の軽減税率精度に関するQ&A https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/03.pdf